火の哲学者 ヘラクレイトス 「万物は流転している」
今回紹介する哲学者はヘラクレイトスです。
彼は泣く哲学者や暗い哲学者、謎をかける人などど呼ばれています。
彼の生涯から
王族の家系に生まれたという説があるが詳細は不明。
誇り高い性格で友人が民衆により追放された際に激怒し政治から手を引く、
民衆が彼に国法の制定を委託した際に友人を追放した民衆の国政を悪しきものとして拒否した。
そして子供たちとサイコロ遊びに興じていたため人々がなぜか聞くと「お前たちと政治にかかわるくらいならこのほうがまし」と答えたそうです。
最後は水腫にかかり医者に見せず自分で治療を試みた末に死んだとされている
思想
アナクシマンドロスから対立と変化ピュタゴラスからは調和の考えを受け継ぎ
万物は流転しているという考えに行き着く
これは自然界は変化を絶えずしているとしてその背後で変化しないものロゴスを見ている
(ロゴスとは論理や理性、言葉や秩序といった合理的な考え方のこと)
ロゴスとは火であるとした
変化と闘争を万物の根源とし、火をその象徴としたのである。燃焼は絶えざる変化であるが一定量の油の代わりに一定量の明るさが保ち一定量のすすができるということから変化と保存が同時進行している姿を示しているとしました。
このことから火を万物の根源だとし、水や他の物質は火から生ずるといった。
この考えは最初の哲学者タレスと異なる点である。(タレスは水が根源)
そしてヘラクレイトスで一番有名な言葉である万物は流転しているは実際のヘラクレイトスの著作断片にこの言葉はなく(あるいは失われ)、後世の人が作った言葉であるともいわれています。
同じ河に二度入ることはできないなどの表現にその意味合いが含まれていると思われる
「万物は一である」とも「一から万物が生まれる」とも述べ、哲学史上初めて、「根源的な一者」と「多くの表面的なもの」との関連を打ち出した人物としても注目されている
またその著作の難解さから「暗い哲学者」「泣く哲学者」「謎をかける人」などと呼ばれている。
著作について
著書といわれる『自然について』は現存していないらしく、引用によってのみ断片が伝わっている。『万有について』『政治について』『神学について』の三書を総合したものであるともいわれている
感想
王家の出身ということで傲慢な人かと思いましたがそうではなく友人を追放した民衆に対して協力を拒否するなど人情に深い方なのだと思います。
またヘラクレイトスとタレスと火と水の違いではありますが実際に見ているものは同じで違う側面から見ているだけという共通点もあります。
簡単にですが
火の哲学者 ヘラクレイトス 「万物は流転している」
の紹介を終わります。