徳の教師 プロタゴラス 「人間は万物の尺度」

今回紹介する哲学者はプロタゴラスです。

彼は自らのことを徳の教師と名乗っていたそうです。

 

概要

紀元前490~420頃の哲学者です。

トラキアのアブデラ出身でアテネの大物政治家とも親交がありました。

その際に「プロタゴラスに並ぶものなし」と言わしめるほどでした。

それほどもっとも知名度の高い哲学者だったプロタゴラスですが彼の有名な思想は

「人間は万物の尺度である」という言葉で知られ、認識の相対性を主張する相対主義でどんな問題についてもある見方とその反対の見方の両方があるという考えを持っていました。

そして彼は絶対的な知識や道徳、価値の存在を否定しました。

人それぞれの尺度があるわけですから相反する言論が成り立つとするため物事の真実よりもどう思われるかということに重視を置かれているそのため他人を説得し状況を自分の有利に進める方法が正当化され弱論強弁の説得技術の弁論術の始祖とされています。

そのため徳を教えていた弁論家は黒を白と言いくるめるとみなされてしまうことになりました。

尺度の基準は人間であると主張したギリシア哲学・西洋哲学におけるソフィストの存在を軽視してはならないことが分かります。

ソクラテスは真実こそが相対的なものであるという思想のため対立することになりました。

彼は70歳まで生きたとされていて後半の40年もの間ギリシャの各地を回り徳の教師として民衆に哲学を教えていたとされています。

 

感想

プロタゴラスは40年もの間ソフィスト(銭を受け取って徳を教えるとされた弁論家・教育家 )として各地を回りながら徳の教師をしたということから人に教えるのが好きだったのかもしれませんね。

しかし彼の授業料は高く軍艦2隻買えるほどだったといわれています

そんなに高い授業料で受けてた人なんているのでしょうか?(笑)

どんな問題に対しても2面性があるのは私たちの日常にも多くあると思います。

良かれと思ってやったことでも相手から見たらお節介だったことなど。

気を付けなければならないですね。

ただ人によって尺度が違うという理由で言論が進められては声の小さい人にとってはなかなか不利な思想だと感じました。

 

簡単にですが

 徳の教師 プロタゴラス 「人間は万物の尺度」

の紹介を終わります。