有と無の哲学者 パルメニデス 「あるものはある。ないものはない。」

今回紹介する哲学者はパルメニデスです。

彼は南イタリアの都市エレア出身で名門の家柄でした。

愛国精神が強く祖国のために法律を作るほどでした。

 

概要から

紀元前515~450年代ごろの哲学者で

ヘラクレイトスが火(燃焼は絶えざる変化であるが一定量の油の代わりに一定量の明るさが保ち一定量のすすができるということから変化と保存が同時進行している姿)とした万物の起源とは反対にパルメニデスは永遠に変化することのない不動の一者と説きました。彼の作品ではありませんが弟子のゼノンの出した「アキレスと亀」のパラドックスは有名ですね。

アキレスと亀とは

アキレスと亀が徒競争なったのだが亀が足が遅いのを理由にハンディキャップをもらうことにしました。

亀がある程度先に進んだ地点Aからスタートすることにして徒競争はスタートしました。

アキレスが亀のいた地点Aについたとき亀は遅くても進んでいるわけですから前にいますよね。その地点をBとします。

次にアキレスがBについたとき亀はまた進んでいるわけですから前にいます。その地点をCとします。

アキレスが地点Cについたときには・・・というパラドックス(矛盾)です。

いつまでたってもアキレスが亀に追いつくことはないという話ですが現実に考えたら追いつけないなんてあり得ません。(どんどん追いつく時間は短くなっているでしょうが追いつく瞬間があるはずです。)

このアキレスと亀はゼノンの出した作品ではありますがこの議論を出したのはパルメニデスという説もあります。

パルメニデスの思想は断片的に残っている「自然について」から推測されたものになります。

導入部分に続いて「「ある」そして「あらぬことは不可能」という道」を真理の道と位置づけ、以降、「ある」や「あらぬ」についての議論が続きます。

あるものはもちろんあってないものは想定のしようがないためないという考えということになります。

この考えは多くの人に影響を与え、後に続く哲学者は何らかの形でその議論を取り込んでいる。当時、パルメニデスらエレア派の議論は大きな衝撃をもたらしたようで、後に続く哲学者は何らかの形でその議論を取り込んでいる。


例えば、デモクリトスのアトム(原子)は「有」を小さく分割したものである。また、運動や変化の説明のため、「あらぬもの」すなわち空虚の存在を仮定した。

 

感想

 パルメニデスは彼自身の話が少な目の印象を受けましたが彼が育てた弟子や影響を与えた哲学者の多さが彼の魅力となり現代にも影響を与えているということが時代を超えてつながっているというところが興味深いと感じますね。

愛国心の強い彼だからこそ多くの人が弟子として彼のもとに集まったのだと思います。

 

 

簡単にですが

有と無の哲学者 パルメニデス 「あるものはある。ないものはない。」

の紹介を終わります。